こんにちは!
採用定着士の新井健司です。
今日は、
「組織を動かすマネジメントの具体的な方法」をお伝えします。
組織を動かすマネジメントを成功させるためには、
指示の細部は現場に判断させて、
経営者自身は方向や方針を明らかにすることにとどめる必要があります。
つまり、「骨太な方針」が必要です。
今回は、実際にそのような指示を出すときに、
考えるべきことや具体的なやり方などについて
お伝えしたいと思います。
今回のブログを最後まで読んでもらえれば、
その秘策がわかります!
骨太な方針で組織を動かす具体的な方法
人を動かすマネジメントと、組織を動かすマネジメントでは、
指示の仕方を根本的に変化させる必要があります。
人を動かすマネジメントでは、
詳細なやり方を提示し、本人の能力や性格に合わせて柔軟に
方針を変化させていく必要があります。
一方、組織を動かすマネジメントでは、
詳細は伝えず大きな目的や方針のみを伝えます。
複数の人を介して指示が伝達されるため、
「伝言ゲーム」となり、現場の社員に到達するまでには、
細部まで正確に伝えることができないからです。
では、実際に会社という組織でこのような指示を行う場合には、
どのように行えばよいでしょうか?
ここからは、
骨太な方針が現場ではどのように運用されるのかを紹介します。
骨太な方針とは、
正直、難しいことではありません。
「上から来た指示を、その部署や職種に応じた役割として、
わかりやすい言葉に言い換える」というだけのことです。
つまり以下のような流れです。
・経営者からその下の単位(部など)へ骨太な指示を与える。
・受け取った単位のリーダー(部長など)は、
その単位の実情に合わせた指示を所属するスタッフに与える。
・そして、さらにその下の単位(課など)へ骨太な指示を与える。
このように、
「自分たちが所属する単位のことは、その単位内で決定する」ことを、
「権限移譲(エンパワーメント)」という言葉で説明されることもあります。
上手く権限移譲ができると、以下のようなメリットがあります。
・経営の大目的がすみずみまで浸透させることができる
・リーダーがいちいち細かく指示を出す必要が無いため、浸透のスピードが速い
・現場のプロが現実的なアレンジを加えながら実行するので、さまざま解決策生まれる
逆に、このような体制ができていないと以下のような不都合が発生します。
・トップが事細かに指示を出す
・しかし、現場でしかわかり得ない事情がある
・それを踏まえることができない指示を出している
・現場の事情をトップに伝える
・トップが指示を再考する
・現場に指示を出す
・現場の状況はリアルタイムで変わる、想定しないことが起こる
・指示通りに動くことができず、現場の動きが止まる
これらの不都合の中でも、特に
「現実に即した指示を出せない」、
「変化に臨機応変に対応できない」ということが大きな問題です。
経営者が想定している通りの動きができないばかりか、
組織全体の動きがストップしてしまうようなことにもなりかねません。
組織を動かすマネジメントでは、
現場の自立性を保つことが非常に重要です。
特に、
複雑で変化の激しいビジネスが行われている現代では、
このような仕組みであることがもはや必須だと考えられています。
全体の動きが緩やかな時代であれば、
「経営者から部長、課長、係長、現場といった感じで、
各段階で会議を行い、細かな指示をその都度出していく」
といった流れで仕事を進められることもありました。
しかし、このようなやり方では、
変化の激しいビジネス環境にはとてもついていけません。
現代では、
できるだけ途中の段階を減らして組織をフラットにし、
受け取る側の裁量の範囲内で詳細を設計していく、
骨太な指示型のマネジメントを行う流れに移行しようとしています。
骨太な指示がスムーズに成立するためのスキル
組織の上層部が「骨太の指示」を出し、
それを受け取った側は自身の専門性などを踏まえて
「それに肉付けをする」というのが組織のマネジメントの
基本的な流れです。
このような体制がスムーズに成立するためには、
骨太な指示を出す側にも、受け取る側にも必要な能力があります。
まず、骨太な指示を出す側には、
「誤解が生じないような簡単で骨太な言葉を伝える
コミュニケーション力」が必要です。
そして、それを受け取る側は、
「骨太な指示を現場に合わせて現実的なアレンジをするための
専門性や現場の知識」が必要です。
この2種類が必要とされる大きなスキルですが、
さらに補足的な3つのスキルも必要です。
一つ目は、上司と部下の距離感
二つ目は、要点をとらえる能力
三つめは、説明する能力
骨太な指示の目的は、
「要点を的確に受け渡しすること」です。
これら3つのスキルが不足していると、
それができません。
例えば、
わからないことがあっても聞くことができず
その要点を明確にすることができなかったり、
聞いても要点を理解することができなかったり、
それを説明することができなかったり、
といった状況になってしまいます。
よい上下関係が大前提
骨太な指示がスムーズに成立するためには、
以下のようなスキルが必要であることを説明しました。
・指示を出す側のコミュニケーション力
・受け取る側の専門知識
・物おじせずものを言い合える関係
そして、
これらの大前提となる条件がもう一つだけあります。
それは、指示を受ける側の人間が、
指示を受けることに対して自律的で活性化している
状態であることです。
上司は部下を信頼し骨太な指示を出す、
そして、部下は「待ってました!」という気持ちでそれを受け取る、
このような状態です。
つまり、
やる気に満ちた状態を作りだす必要があるということです。
「スムーズに指示を伝達することを目指す場合」と、
「活性化した状態を作ることを目指す場合」では、
考え方が少し変わります。
後者の方は、
働く人の心理的側面が大きくかかわっているため、
いくら職場環境を整えたり指示系統を明確にしたとしても、
上手くいかないこともあります。
そのような心理的な面に影響を与えるのが
「インフォーマルグループ(非公式集団)」という存在です。
これは、
会社組織の部署といったまとまりとは関係のない集団です。
会社の組織や業務内容では無く人間関係を軸に繋がり、
行動や思考、感情までをコントロールするようになった集団のことを
インフォーマルグループと呼びます。
決して、珍しいものではなく、日常的に存在しています。
例えば、社内に存在するインフォーマルグループには以下のようなものがあります。
・同期会
・庶務会
・女子会・男子会
つまり、組織の感情を動かすには、
このようなインフォーマルグループをコントロールすることが大切です。
インフォーマルグループが作る空気には、
合理的条件や外部誘因などでいくら生産活動をコントロールしよう
としてもかないません。
これは、給料や上司の指導、職場環境といった条件に力を入れても、
それ以外の部分(集団構成員の心の持ち方、集団内の共通認識など)によって、
生産性が大きく左右されるということです。
組織をマネジメントするには、
このような存在を認識しながら、上手くコントロールしていく必要があります。
しかし、
インフォーマルグループは業務の運営能力があるわけではありません。
あくまで集団構成員の心に影響を与える集団ということです。
事業運営の主導権は、しっかりと会社が持ち、
そのうえで、インフォーマルグループを上手くコントロールすることが大切なのです。
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以上が、
「組織を動かすマネジメントの具体的な方法」
でした。
組織を動かすには、
部下を信頼し骨太な指示だけを与えることが大切です。
そして、受け取った側が、
現実的な肉付けをして運用していきます。
また、このような運用がスムーズに成立するためには、
言いたいことが言い合える上下関係も重要です。
今回説明した内容を、
無理のない範囲で実施していただくことで、
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