こんにちは!
採用定着士の新井健司です。
今日は、
「求人の前にしておくべきこと」
の続きをお伝えします。
前回は、
「従業員が感じていることを確認することの大切さ」や
「そのための方法や考え方」についてお伝えしました。
しかし、
実際に求人を行う時には、「従業員の考え」に加えて、
「社長や経営陣の考え」、つまり、
「会社の理念やビジョン」も大切になってきます。
今回は、
そのような採用戦略における「会社の理念やビジョン」
の大切さについてお伝えしたいと思います。
さらに、採用活動の実行に向けて必要となる
具体的な分析事項等についてもお伝えします。
最後まで読んでいただき、
採用活動に取り入れてみてくださいね。
理念・ビジョン・行動指針・中期経営計画はあるか?
「社長や経営陣の考え」とは、
会社の「理念やビジョン、行動指針、中期経営計画など」に
現れます。
求人活動に、このような情報や考え方を伝える必要があるのか、
疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これらの情報は、
会社にあった応募者の獲得につながりますし、
入社後のミスマッチを防ぐ効果もあります。
また、将来のビジョンを実現するために、
どのように業務を継続していく必要があるか、
何人募集する必要があるか、
どのような人を採用する必要があるか、
といった計画をまとめることにも影響します。
このように、「社長や経営陣の考え」は、
良い人材を募集することだけでなく、
採用計画などにも係わる大切な情報です。
そして、
これらの情報は、会社で共有されている必要があります。
おそらく、理念やビジョンを決めている会社が
ほとんどだと思います。
しかし、
その考えは会社で実際に働く社員まで、
浸透していますか?
「存在は知っているけど、内容は把握していない」とか、
「毎朝、朝礼で確認させられるけど、内容は覚えていない」など、
共有されているとは言えないような会社もあるのではないでしょうか?
このような状況ではなく、
従業員一人一人が内容を理解できていることが大切です。
浸透しているけど、
「内容が難しすぎて、何となくしかわかっていない」
という状況も、あまり意味がありません。
採用戦略は経営戦略の中で重要なパーツです
社長や経営陣は、
一生懸命、経営戦略を考えていると思います。
それに対して、人材の採用についても、
同じくらい考えているでしょうか?
採用した後の、社員教育についても同じです。
教育のための人を確保し、研修を行ったりしていますでしょうか?
おそらく、
規模が小さい会社では、そのような時間や人を確保することができず、
採用した後は「現場に配置し、仕事をしながら、頑張って覚えてもらう」
といった対応になっているところも多いかと思います。
いくら、
「人を大切にしている」、「採用に力を入れている」
と言っても、このような実態では、「人に投資している」とは言えません。
現時点では、これでうまくいっていたとしても、
将来的にはマイナスの影響が出てくる可能性が高いです。
近年は、人手不足な状況になっていますが、
少子化でこの状況は今後も続くと思われます。
これからは、規模が小さい会社でも、
採用や定着に人や時間を割く必要があります。
実際に、そのことに気が付いている会社は、
少ないリソースを、採用に割き始めているのです。
「人に投資している」と言えない状況で、
現時点で何とかうまくいっている場合でも、
今後は、そのような採用を重視している会社と、
競争しなければなりません。
何もしないままだと、
「優秀な人材を確保できる会社」との間に、
大きな差がつく可能性が非常に高いです。
社長自身が「採用にお金も人も出す」と意思決定をすること
前の項目では、
採用戦略の重要性を説明いたしました。
ここからは、
採用に力を入れることを決心した会社が、
どのように採用戦略を進めるべきかを説明します。
中小規模の会社の採用活動の場合、
もっとも大事なのは、
社長自身が、採用活動に直接かかわることです。
採用チームを、社長直下に設置するのが望ましいです。
社長自身が、採用活動に責任を持ち、意思決定を行うことが大切です。
労働人口が減少し、人手不足が深刻化する中で、
優秀な人材を確保する競争は激しくなっています。
これまでのように甘くない採用活動を進めていくためには、
社長自らが、判断し、実行していく必要があるのです。
また、このような仕組みには、以下のようなメリットもあります。
・選考期間
・判断が難しい応募者を社長が判断できる
・応募者が、内定を受諾する確率が高まる
採用のプロジェクトチームを作る方法
このように、社長直属の採用チームを作成することが、
これからの採用戦略では重要です。
では、そのチームはどのように作っていけばよいでしょうか?
・専任の担当者を配置すること
・専任の担当者には優秀な若手社員にすること
また、チームのメンバーには、
将来の幹部候補生なる社員を登用するとよいです。
社長直属のチームとして、
社長の仕事についての考えやビジョンに直接触れることが
できるポジションです。
そして、それをチーム内や応募者に共有していく役割を担います。
このような経験をする過程で、社長の考えを理解し
それを伝えることができる、人材へと成長することが見込まれます。
採用競合企業を「把握」把握する
採用戦略に力を入れる方針が決定し、
社長直属の採用チームを編成するところまで
説明いたしました。
ここまできたら、実際に求人を始めるのはもうすぐです。
あと考えるべきことは、採用の競合となる会社のことです。
あなたの会社がこれから採用しようとしている応募者は、
他の会社と競合していることを意識していますか?
応募者は決して、あなたの会社だけを見て、
入社するかどうかを判断しているわけではありません。
基本的に、いくつかの会社に同時に応募しています。
そして、求人内容を比較しながら、会社を選んでいるのです。
なので、自分の会社のことだけを考えて求人を出しても、
それ以上に良い条件の会社があった場合は、
求職者から全く相手にされてないこともあるのです。
このような理由から、
あなたの会社が、どこの会社と採用活動で競合しているのかを、
しっかりと把握しておくことが重要です。
競合分析を行う。「4P分析」について
マーケティング分野では、自社の戦略を立案するときに
「4P分析」という手法が使用されます。
これは、
以下の4つの「P」について自社のサービスなどの分析を行う手法です。
・Product(製品)
自社が提供している製品の品質やデザイン、差別化ポイント等は何か
・Price(価格)
製品の価格が適正か
・Place(流通)
製品を顧客にどのように届けるか
・Promotion(販売促進)
製品をどのように顧客に知ってもらい、購入してもらうか
以上の4項目について分析を行うのが4P分析です。
これを応用して、自社の採用戦略に活用する考え方があります。
本来の4P分析では「自社の製品」について分析を行いますが、
採用戦略では自社自身を分析します。
以下のような考え方です。
・Product
自社のことを求職者にわかってもらえているか。
求職者が安心して応募できる情報を提供できているか。
自社の社風、強み、市場シェアなどは?
・Price
給料や勤務条件、待遇は、適正なものになっているか。
競争力がある水準になっているか。
働きやすさ、人間関係は良好か?
・Place
できるだけ応募者の採用につながる選考過程となっているか
レスポンス良く対応を行っているか。
むやみに応募者を待たせるようなことをしていないか。
自社のスキル(考えの伝え方、面積技術など)は高いか。
・Promotion
どのような人たちを対象に求人をかけているか。
求人媒体は効果的な物を選択しているか。
自社のことを適切に伝えることができているか。
ほしい人材・活躍する人材を「明確」にする方法
最後に「ほしい人材」を明確にします。
前回のメルマガで「従業員が働く理由」を
見つける方法を紹介しました。
そのような理由に魅力を感じてくれる人が、
応募してくれることが望ましいと考えられます。
つまり、「会社が欲しい人材」というのが、
より具体的になったということです。
ただし、求人に使うには、もうひと手順が必要です。
分析結果をもとに「会社が欲しい人材」を書き綴っても、
求める応募者にはアピールできません。
そのような人材がいるなら「どのような人か?」を、
もっと明確にイメージします。
架空の人物像を作り出すくらい明確にイメージします。
これは、マーケティング用語で「ペルソナ」という言葉で説明されます。
例えば、以下のような人物像を設定します。
・どのようなお仕事を希望しているのか
・応募の背景
・能力(スキルや経験)
・名前・年齢・出身地
・人物像や性格
・学歴や部活動の経験
・趣味
・夢や目標、休日の過ごし方
・口癖
このように、欲しい人材、会社に来てほしい人材を
事細かにイメージします。
これにより、求人の方法やアピールポイントをより
適切に決定することができるようになるのです。
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以上が、
「求人の前にしておくべきこと」でした。
採用活動には事前の準備が必要です。
以前は、何となく就業状況などを掲載していれば
ある程度人が集まっていたかもしれません。
しかし、人手不足で競合が激しい近年の求人市場では
それだけでは不十分です。
これまで通りにやっていたら、
競合に取られてばかりで、全然人を採用できない…。
といった状況になりかねません。
こんなことにならないように、
しっかりと準備をして良い人材を
採用できるようになりたい所です。
無理のない範囲で実施していただくことで、
お役に立てましたら嬉しく思います!
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採用は劇的に変わります。
逆に、これを知らないと、
・人材紹介に100万円払って変な人を採用する
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